目黒の

大気汚染(NO)測定調査結果報告

1999年12月 2日〜3日

 

 

 

 

 

大気汚染測定運動 目黒実行委員会

 

 

 

 

                               ページ

         測定運動の目標(大気汚染測定運動東京連絡会)… 1

         目黒実行委員会参加団体           … 2

         活動日誌                  … 3

         会計報告                  … 5

         大気汚染測定結果の報告           … 6

             測定結果についての所見       … 7

             測定活動全体の状況         … 8

         参考                    … 9

         表  [表1]〜[表7]          …11

         図  [図1]〜[図7],[参考図]     …20

         地図 [地図1]〜[地図11]       …28

         測定データ一覧表              …39



 

大気汚染測定結果の報告

 

1.測定日時

1999年12月 2日(木)午後6時 〜 3日(金)午後6時

2.測定日天気

第1日日中雨時々曇り一時雨

第2日快晴(北北西の風、平均風速5.7m/s)

3.測定方法

小型カプセルを用いた簡易測定法による二酸化窒素(NO)測定

4.測定数

カプセル配布数 751

回収数     579

有効回収数   570(有効回収率75.9%)

5.参加者

計199名(うちカプセル設置182名、準備作業のみ17名)。75施設

6.測定全体   [表1][図4]

 

測定数  551

平均値  39ppb

最大値  71ppb 、ひ53 (青葉台2−19、山手通り近く)

次    65ppb 、大坂橋 (青葉台4−9、測定局そば  )

    [67ppb 、Y023(渋谷区松涛2−2−10   )]

最小値  20ppb 、ほ01 (駒場保育園         )

          ほ14 (原町保育園         )

          ホ12 (碑文谷2−6−22     )

7.経年変化   [表2〜4][図1〜3]

 

500mメッシュ測定、目黒の全測定点(東京連絡会まとめ)、東京2kmメッシュ測定について

8.500mメッシュ測定   [表5][図5][地図1]

 

71か所中 44か所で実測

平均値  41ppb

最大値  60ppb 、M45 (碑文谷5−12−9 :中央地区)

最小値  30ppb 、M22 (中目黒5−22−25:東部地区)

          M71 (品川区小山台1−17−3小山台住宅向い)

9.幹線道路   [表6][地図2〜5][地図11]

 

(1) 山手通り   [表6−1][地図2]

96か所中 67か所で実測 (沿道33か所、100m後背地34か所)

平均値  沿道47ppb 、後背地39ppb

沿道最大値  67ppb 、Y023(渋谷区松涛2−2−10  )

沿道最小値  36ppb 、Y012(渋谷区富ケ谷2−21−11)

(2) 旧山手通り   [表7−3][地図2]

平均値  39ppb

最大値  47ppb 、旧Y12(青葉台3−1−1      )

最小値  30ppb 、旧Y1 (渋谷区猿楽町30−8    )

(3) 玉川通り   [表6−2][地図11]

平均値  49ppb

最大値  60ppb 、O07 (青葉台4、ナザレン教会近く、玉川通り)

最小値  37ppb 、ひ09 (東山3−1−15      )

沿道北側(大坂の登り車線側)平均50ppb

沿道南側(   下り車線側)平均47ppb。

(4) 環状7号線   [表6−3][地図3]

平均値  47ppb

最大値  60ppb 、環七01 (南2−8         )

最小値  29ppb 、環七11 (碑文谷3−18      )

 

 

(5) 目黒通り   [表6−4][地図4]

平均値  44ppb

最大値  58ppb 、Mg41(中央町1−11−1、目黒郵便局向い)

最小値  30ppb 、Mg21(目黒4−12−3    )

10.大橋インター周辺(駒場、大橋、東山、青葉台)   [表7][図6][地図10〜11]

 

138か所中 129か所で実測 (100mメッシュ測定)

平均値  38ppb

最大値  71ppb 、ひ53(青葉台2−19、中    )

最小値  26ppb 、O11(大橋2、日通側東邦病院前 )

11.保育園・学校等   [図7][地図6〜9]

 

(1) 保育園

21か所中 17か所で実測

平均値  29ppb

最大値  39ppb 、ほ06(中目黒保育園(園庭)   )

最小値  20ppb 、ほ01(駒場保育園、駒場1−22−1)

          ほ14(原町保育園、原町1−20−16)

(2) 学童保育クラブ・児童館

のべ26点で実測

平均値 35ppb

最大値 50ppb 、本町学1(本町2F、目黒本町2−1−20)

最小値 21ppb 、烏森児2(烏森児童館室内      )

(3) 小学校

22か所中 18か所で実測

平均値  37ppb

最大値  56ppb 、中根 (中根小学校        )

最小値  25ppb 、八雲 (八雲小学校、八雲2ー5ー1)

(4) 中学校

12か所中 10か所で実測

平均値 33ppb

最大値 37ppb 、七中 (第七中学校、碑文谷1ー1ー33)

最小値 29ppb 、九中 (第九中学校、洗足1ー29ー26)


 

《測定結果についての所見》

1.概観

今回は大変低い測定値でした。

この傾向は一斉測定が行なわれた東京都全域に見られるものです。

測定第1日の昼ごろまで雨が降り、夜中から翌第2日いっぱい風が強く吹くという天候により、大気汚染が吹き飛ばされてしまったようです。

(参考に目黒区が行なっている測定局の経時変化図を示します。[参考図])

この結果、現基準ゾーンを超えている(60ppb 以上)測定点は2.0%(地上計)に激減しました。前回1999年6月の測定では同22.8%です。いっぽうで旧基準(20ppb を超えない)をクリアした測定点は今回ありませんでした。

東京連絡会とりまとめの目黒区平均(他団体データも含む)は39ppbで、23区中7番目の値です。(1位江東区など4区は平均41ppb )

2.経年変化

一斉測定としては記録的に低い値でした。

3.500mメッシュ

メッシュによる定点測定は、全区的な汚染分布傾向や経年変化を見るうえで有効ですが、今回測定できなかった測定点が27もあり今後測定体制を整備することが課題です。(とくに西部地区)

4.大橋地域の汚染

大橋地域も全般に低い値でしたが、この傾向下でも現基準超過の測定点が大橋で3.2%、青葉台で10.5%あります。

5.保育園・学校等

全測定点が現基準以下か現基準ゾーンに収まりました。


 

《測定活動全体の状況》

    @500Mメッシュの測定体制を立て直すことが課題です。

    A測定行動への一般参加者を広く募集していきたいと考えています。

    B測定従事者の間で、定点測定と任意測定の区別が混乱しているようです。測定方法

     の周知に改善が必要です。

    CSPM(浮遊粉塵状物質)の測定を試行したいと考えています。

    Dほとんどの処理は新パソコンでできるようになりました。地図の作成をパソコンで

     行ないたいと考えています。

    E1999年10月から測定結果報告をホームページで公開しています。

     みなさんの声も掲載していきたいと考えています。

    F大気汚染問題掲示板「きれいな空気をとりもどそう!」をインターネット上に開設

     しました。

    G目黒実行委員会の会計は改善のめどがつきました。

 


 

事務局からのお願い

        今後、できるだけ多くの人に測定結果を知っていただくためにイン

        ターネットを活用していきたいと考えています。

   @ お知り合いの方にページを紹介してください。

   A インターネットを利用している方はメールアドレスをお知らせく

         ださい。測定集計発表などをお知らせします。

   B ページには「測定参加者の声」欄があります。事務局あてに「大

         気汚染改善への思い」や「公害対策などへの意見」をお寄せくだ

         さい。インターネットを利用していない方は電話、郵便にて。

http://www.asahi-net.or.jp/~yh8e-tmt/air/

メール:tomifa@tokyo.email.ne.jp

 


 

参  考

1999年

  8月 

     「ディーゼル車NO作戦」東京都

     テーマ「環境と車」で都民と議論する会 石原都知事

     「環境優先の自動車交通対策」「住宅整備」で試行 都行政評価制度導入へ

  9月 

     大気汚染状況1時間ごとインターネットで公表 東京都

     排ガス大幅浄化の新エンジン発表 ホンダ

     高速道路利用30分ずらせば交通渋滞改善に? 東大交通工学助教授

     電気自動車を共同利用実験 横浜市内・稲城市内で走行実験

     東京汚染マップ(NO濃度分布図)示される。 東京大気汚染公害訴訟の口頭弁論

     市民グループ「いたばし・としま自転車が走るまちづくり委員会」結成

     「自転車が走るまちづくりシンポジウム」 板橋・豊島区民

     イベント「自動車なしの町」 フランス66都市、イタリア92都市参加

     2人乗り小型電気自動車「ハイパーミニ」発売 日産

     ダイオキシン大都市で濃度高め 環境庁1998年度全国緊急一斉調査結果

 10月 

     ベンゼンの大気汚染半数地点で基準超す。大気汚染防止法改正へ 環境庁全国調査

     1万3000キロ自転車道整備をミレニアムプロジェクトに イギリス

     多摩のブナ林衰退、大気汚染が一因 大気環境学会

     自転車「クリティカル・マス」が大阪でも発生(京都・東京に続き)

     自動車燃費効率ランキングでホンダの「インサイト」1位 米環境保護局

     ディーゼル排ガスの微粒子、妊娠・出産に悪影響 東大などマウスで実験

     炭素税導入、世界各国有識者の6割賛成 地球環境問題と人類存続のアンケート

     外環道予定地視察「高架、考えられない」 石原都知事

     排ガス規制重点に 都公害防止条例改正へ

 11月 

     自動車税グリーン化見送り、大型車除外に批判 政府税制調査会中期答申

     外環道工事凍結解除で予定地の住民改めて強く反発

     都道放射5号線未整備区間で試行実施 都の総合環境アセスメント

     資源循環化など緑の都市目指す 「東京ゼロエミッション委員会」構想

     日産「セントラ」ガソリン車で初めてカリフォルニア州「ゼロ排気車」に認定

     「自動車使用に関する東京ルール」案 環境パートナーシップ東京会議

     ロードプライシング導入派6割超 都政モニターアンケート

     自動車利用アンケート、「運転しない」6割弱 都政策報道室

     「ロードプライシング(車両進入課金)」2003年以降導入へ 東京都

     「車中心」改め道路設計基準を大幅改正へ 建設省

     「車に頼らぬ生活を」温暖化防止へ道路審議会が答申

     都福祉政策見直し(公害医療費助成有料化含む)反対で都民座り込み抗議

 12月 

     ディーゼル車メーカー首脳招き排ガス浄化を要請 石原都知事

     旅客施設「バリアフリー法」制定へ 運輸省

     歩道バリアフリー構造基準を策定 建設省

     道路沿いの樹木10年間で2.2倍になった 建設省土木研究所調査

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     ぜんそく症状児割合増え、過去最悪 学校保健統計調査

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     行政評価結果、二酸化窒素環境基準達成1998年度末40.5% 東京都

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     環境配慮は大切だがコスト負担は条件つき 経済企画庁消費者意識調査

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     都心に自転車道路網整備の方針 建設省

     浮遊物質除去装置の生産量を増やす いすゞ自動車

     環境税の創設を提唱 政府税制調査会答申

     低公害車に独自基準へ、「ディーゼル車は低公害車にあたらない」 東京都

2000年

  1月 

     渋滞解消などの交通政策に関し公募市民まじえ意見交換会 都政策報道室

     1990年代は過去120年で最も暖かい10年 気象庁

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     首都圏中央連絡自動車道の都内部分を事業認定 建設大臣

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     吉野川可動堰計画に反対9割 徳島市民住民投票

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  2月 

     排ガス大気汚染「行政の責任は否めない」 石原都知事

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  3月

     アースデイ4/22にアジアで大気汚染測定統一行動を計画 アースデイ実行委

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