目黒の

大気汚染(NO)測定調査結果報告

 

1999年 6月 3日〜4日

 

 

 

 

 

 

大気汚染測定運動 目黒実行委員会

 

 

 

 

 

  •                       ページ

    測定運動の目標(大気汚染測定運動東京連絡会)… 1

    目黒実行委員会参加団体           … 2

    活動日誌                  … 3

    会計報告                  … 5

    大気汚染測定結果の報告           … 6

  • 測定結果についての所見       … 7

    測定活動全体の状況         … 8

  • 参考                    … 9

    表  [表1]〜[表7]          …10

    図  [図1]〜[図7]          …19

    地図 [地図1]〜[地図11]       …26

    測定データ一覧表              …37


  • 大気汚染測定結果の報告

     

    1.測定日時

    1999年6月 3日(木)午後6時 〜 4日(金)午後6時

    2.測定日天気

    曇り一時雨(南〜西南西の風、平均風速2.6m/s)

    3.測定方法

    小型カプセルを用いた簡易測定法による二酸化窒素(NO)測定

    4.測定数

    カプセル配布数 751

    回収数     579

    有効回収数   570(有効回収率75.9%)

    5.測定全体   [表1][図4]

     

    測定数  570

    平均値  50ppb

    最大値 140ppb 、O05 (玉川通り大橋2、山手通り交差)

    次   134ppb 、O04 (玉川通り大橋2、氷川神社前 )

    最小値   7ppb 、ひ54 (東山2−4−8       )

              ひ57 (東山2−16−1、東    )

    6.経年変化   [表2〜4][図1〜3]

     

    500mメッシュ測定、目黒の全測定点(東京連絡会まとめ)、東京2kmメッシュ測定について

    7.500mメッシュ測定   [表5][図5][地図1]

     

    71か所中 51か所で実測

    平均値  52ppb

    最大値  78ppb 、M65 (緑が丘1−13−1 :西部地区)

    最小値  30ppb 、M1  (駒場4−7−21−103:北部地区)

    8.幹線道路   [表6][地図2〜5][地図11]

     

    (1) 山手通り   [表6−1][地図2]

  • 96か所中 81か所で実測 (沿道40か所、100m後背地41か所)

    平均値  沿道66ppb 、後背地51ppb

    沿道最大値  98ppb 、Y023(渋谷区松涛2−2−10)

    沿道最小値  40ppb 、Y152(中目黒3−1−5   )

  • (2) 旧山手通り   [表7−3][地図2]

  • 平均値  48ppb

    最大値  55ppb 、旧Y2 (渋谷区猿楽町29−18 )

              旧Y3 (渋谷区猿楽町29−10 )

    最小値  38ppb 、旧Y10(青葉台2−2−4    )

  • (3) 玉川通り   [表6−2][地図11]

  • 平均値  80ppb

    最大値 140ppb 、O05 (玉川通り大橋2、山手通り交差)

    最小値  49ppb 、ひ02 (青葉台3−5−1    )

    沿道北側(大坂の登り車線側)平均98ppb

    沿道南側(   下り車線側)平均61ppb。

  • (4) 環状7号線   [表6−3][地図3]

  • 平均値  63ppb

    最大値  81ppb 、環七32 (柿の木坂2−4−7    )

    最小値  45ppb 、環七52 (世田谷区野沢4−2−18 )

  • (5) 目黒通り   [表6−4][地図4]

  • 平均値  41ppb

    最大値  52ppb 、Mg52(碑文谷2−10     )

    最小値  33ppb 、Mg21(目黒4−12−3    )

  • 9.大橋インター周辺(駒場、大橋、東山、青葉台)   [表7][図6][地図10〜11]

     
  • 138か所中 130か所で実測 (100mメッシュ測定)

    平均値  46ppb

    最大値 140ppb 、O05(玉川通り大橋2、山手通り交差)

    最小値   7ppb 、ひ54(東山2−4−8       )

              ひ57(東山2−16−1、東    )

  • 10.保育園・学校等   [図7][地図6〜9]

     

    (1) 保育園

  • 21か所中 18か所で実測

    平均値  46ppb

    最大値  67ppb 、ほ02(菅刈保育園       )

    最小値  28ppb 、ほ21(八雲保育園       )

  • (2) 学童保育クラブ・児童館

  • のべ17か所で実測

    平均値 39ppb

    最大値 63ppb 、鷹番学 (鷹番学童保育クラブ  )

    最小値 25ppb 、東山児1(東山学童保育クラブ1 )

  • (3) 小学校

  • 22か所中 17か所で実測

    平均値  49ppb

    最大値  60ppb 、大岡山(大岡山小学校       )

              鷹番 (鷹番小学校        )

    最小値  34ppb 、烏森 (烏森小学校        )

  • (4) 中学校

  • 12か所中  8か所で実測

    平均値 50ppb

    最大値 71ppb 、十一中(第十一中学校       )

    最小値 38ppb 、九中 (第九中学校        )

  •  

     

    《測定結果についての所見》

     

  • 1.概観
  • 全体的な測定値は昨年6月並みです。残念ながら環境改善の傾向は見られません。

    現基準ゾーンを超えている(60ppb 以上)測定点は22.8%(地上計)。旧基準(20ppb を超えない)をクリアしたのは9測定点だけです。

    東京連絡会とりまとめの目黒区平均(他団体データも含む)は49ppbで、23区中15番目の値です。(1位中央区は平均66ppb )

    幹線道路沿いの汚染はあいかわらず目立ちます。(現基準超過が44.6%)

    地域的には、とくに大橋地区の集中的な汚染が憂慮されます。

    汚染の深刻な場所(幹線道路沿いや大橋地区など)は、「目黒区域全体の平均的な改善を待つ」というレベルを超えています。これらに対しては、特別な対策が必要であると考えます。(例えば脱硝装置、徹底した緑化、自動車走行量の規制などです。)

  • 2.経年変化

  • 昨年6月と同等の値となっています。

    平均値50ppb前後からは容易に下がらない傾向があります。現行の環境対策の限界を示すものではないでしょうか。より思い切った対策が必要であると考えます。

  • 3.500mメッシュ

  • 東部・南部地区の一部に高値の測定点が現れています。

    メッシュによる定点測定は、全区的な汚染分布傾向や経年変化を見るうえで有効ですが、今回測定できなかった測定点が20もあり今後測定体制を整備することが課題です。(とくに下目黒、鷹番、東が丘、八雲)

  • 4.大橋地域の汚染

  • 山手通り、玉川通り、淡島通り沿いと、これらの道路が交差する大橋2丁目、青葉台4丁目の汚染が集中的で深刻です。

    渋谷のビル工事や山手通りの工事の車両が流入・停車しているためでしょうか?

    首都高新宿線の大橋インターチェンジが設けられた場合の汚染状況を予告しているように感じます。

  • 5.保育園・学校等

  • 今回、中学校の測定値が高めに出て「中学校は比較的きれい?」はあてにならないようです。

    現基準超過が1割以上、大半がようやく現基準ゾーン内では、子供たちの育成の環境としては問題ありです。

    各施設個別での汚染対策(例えば緑化、脱硝装置など)も必要ではないでしょうか。

  • 《測定活動全体の状況》

     

        @500Mメッシュの測定体制を立て直すことが課題です。

     

        Aほとんどの処理を新パソコンでできるようになりました。データ処理がいちだんと

         スピードアップする見込みです。

     

        B測定結果報告をインターネットに乗せることも、近いうちに実現しそうです。

         みなさんの声も掲載していきたいと考えています。

     

        C事務局(冨田)の事務処理は現状が限界です。測定参加者への結果送付、関係団体

         へのデータ提供まではなんとか行ないたいと思います。

     

        D測定従事者の間で、定点測定と任意測定の区別が混乱しているようです。測定方法

         の周知に改善が必要です。

     

        E測定行動への一般参加者を広く募集していきたいと考えています。

     

        F測定参加者への報告をきちんとやるようになって、費用がかさむようになりました。

         目黒実行委員会の会計が危機的です。

     

    参  考

     

       1999年

         3月 「脱・ケミカルパニック!ピープルアクション99」日本リ運動市民の会等

         3月 「イエロー菜の花エコプロジェクト」滋賀県愛東町

         3月 「酸性雨」降り続く、1993年から5年間の全国調査結果。環境庁

         3月 大気にダイオキシン環境基準設定。政府対策骨子

         3月 ごみ処理対策、排出抑制を最優先に。環境庁中央環境審議会廃棄物部会

         3月 ダイオキシン緊急対策を提言。ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議

         4月 ドイツ「環境税」導入、ガソリンや電気、ガス料金を値上げ。ドイツ

         4月 サマータイムアンケート「省エネ」より「自由時間増」。サッポロビール

         4月 菌でダイオキシン分解。北海道大学大学院工学研究科

         4月 「途上国の債務帳消しを2000年に」運動が活発に

         5月 「自動車関係税のグリーン化」低燃費車普及促進へ。運輸政策審議会

         5月 自然エネルギー促進法の制定を。推進ネットワークが発足

         5月 2010年までの交通政策を運輸政策審議会に諮問。運輸省

         5月 川崎公害訴訟和解合意、国が「環境改善」約束

         5月 市民が自前の太陽光発電所を建設準備。江戸川区足温ネット

         5月 目黒区「自然環境基礎調査」中間報告。目黒区環境保全課

         5月 低公害車一定割合で義務化を。環境庁低公害車大量普及方策検討会

         6月 環境問題、出費や手間には消極的。消費者アンケート調査

         6月 アイドリング・ストップで渋滞?。警視庁がシミュレーション

         6月 食品対策の必要性提言。ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議

         6月 草の根のアイドリング・ストップ運動。板橋区アイドリング・ストッパーズ

         6月 環境ホルモン、ダイオキシン全国で定期的に水質調査。厚生省

         6月 工場排ガスも規制へ報告書。環境庁「浮遊粒子状物質総合対策検討会」

         6月 ガソリン中のベンゼン濃度低減を告示。環境庁

         7月 「ダイオキシン類対策特別措置法」基準設定に向け調査へ

         7月 環境基本計画見直しへの意見募集。中央環境審議会

         7月 ダイオキシン大気中濃度を推計「汚染マップ」。東京都

         7月 浮遊粒子状物質、全測定局で環境基準未達成。東京都1998年度

         7月 「ロードプライシング制度」導入提言。都交通需要マネジメント検討会議

         7月 土壌酸性度測定キット独自開発。豊島区の市民グループ「環境クラブ」

         7月 取引業者に低公害車義務づけ「グリーン配送制度」検討。東京都

         7月 高尾山にトンネル掘らせない「天狗の行進」15周年

         7月 家庭用ラップの回収・返品運動。環境ホルモン全国市民団体テーブル

         7月 風力発電を初の商業化、八丈島で。東京電力

         7月 南極上空のオゾンホール過去最大に、1998年オゾン層監視報告。環境庁

         7月 永続可能な社会へ「『環境容量』の研究・試算」。環境・持続社会研究センター

         8月 清掃中継所周辺“杉並病”疫学的調査を。都知事

         8月 「東京チェックアップリスト99」試案。東京都

         8月 150m飛行船で成層圏大気を調べる等の地球温暖化調査へ。科学技術庁

         8月 「正常な大気を獲得したい」。都環境科学研究所視察の都知事

         8月 「排ガスの有害物6割削減可能」、ディーゼル車対策を実証研究。環境庁

         8月 都知事と議論する会「車と環境」参加者募集に応募殺到。

         8月 「都市の道路整備を重点に」建設相に要望書。7都県市連絡協議会

         8月 主要駅周辺の駐車場情報をHPで提供。都駐車場公社

         8月 母乳のダイオキシン類濃度、1日耐容量の25倍、1998年度。厚生省

         8月 燃料電池開発推進に予算要求。通産省

         8月 「ディーゼル車NO作戦」東京都